幕末の思想家“松陰”も泊った保里川邸
保里川邸は江戸末期頃建てられ、平戸屋の屋号で旅篭(はたご)を営んでいました。非公開なので、外観の特徴を一部ご紹介します。吉田松陰が泊ったであろう宿に想いを馳せてはいかがでしょう!


①袖壁 街道沿いは家屋が密集します。袖壁は延焼を防ぐ役目でした。これが他地区では意匠化が進み、➊“うだつ”と呼ばれ、財力を示す象徴になりました。
②大壁造り漆喰塗り 壁に木部を出さず、防火強化のため漆喰で塗り固めた壁が大壁です。➋は土蔵の様に窓も漆喰で塗り固められています。
③仏間 島原の町屋の特徴で、通り側にあえて突き出た座敷を作り仏間にしました。年中“しめ縄”を飾る風習と同様、キリシタンではない証明だと言われています。門は仏事の時のみに使用されていたようです。
島原は、吉田松陰をはじめ坂本竜馬や勝海舟など、幕末の志士らが、長崎を目指す途中、立ち寄った町なのです。